那須塩原へ来てからいろんな場所に足を運び、たくさんの方にお会いしました。
その中で感じることは、皆さんそれぞれに大切にしている想いがあり、また、その想いを表現する方法や時間、そして誰かの想いを聞く時間を大切にしているということ。

「那須時間」という言葉があることをこちらへ来て知りましたが、“誰かと話をする時間・誰かを感じる時間”を大切にするからこそ、「ゆっくりと過ごす時間」を大事にしているのかも？と感じることが多くあります。
そして、どこかで話した・聞いた話がいろんなところへ運ばれていき、互いに紹介しあうことで町中が顔見知り・顔馴染みになっていく地域なのだな、と。
実際にコラボレーションしている方や異業種交流の機会も多く、自分が目と足を向ければ自然と刺激を受け、自分自身も何かをやってみたい！と思わせてくれる町であるようにも感じます。その一歩を踏み出すか踏み出さないかで大きく違うんです。

私自身、“那須塩原で地元のものを使った美味しいものを作りたい”という想いでこちらへ来ましたが、この漠然とした言葉にも様々なアドバイスを頂きます。（漠然としているからこそ、沢山の可能性を創出してもらえるのかもしれません。）
そして今では、一緒に何かをしましょうと誘ってくださったり、放課後一緒に“こうじゃないああじゃない”言い合いながら手を動かしてくれる高校生が集まってくれたり、活動の中でのイベント出店で、事前準備から一緒に手伝ってくださる方、ブース作りのアドバイスをくださる方、快く道具をお貸しくださる方、材料を譲ってくださる方、フェイスブックページ等を見て遊びに来てくださる方、「頑張ってね」「今度はいつやるの？」等、声を掛けてくださる方、また、こんなことがやりたい！と話をすると、時間を作って一緒に考えてくださる方など沢山の方々に囲まれていて、本当にありがたく、恵まれています。
多種多様な方がいらっしゃるので、出会う人全員でコラボレーションすればどんなことでも出来ちゃうような気持ちになります。それくらい沢山の素敵な方々が住んでいる町なんです。

この活動期間中は、いろんなことにチャレンジすると同時に、自分自身と向き合う時間も大切にしようと心がけています。そうすることで、ぼんやりとしていた想いが少しずつ形づくられ、さらには、この町に合っているかもしれないことや、必要かもしれないことが見えてきて、その中で自分に出来ることは何かを考えるようになりました。

最近特に感じることは「明確な目的や夢を持っている方は動きが早く、自然と協力者が集まり、キラキラしている」ということです。そこには笑顔が溢れています。
ですが一方で「どんなに輝いている人でも悩むことや立ち止まることがある」ことがもちろんあるのだと知りました。それでも前に進めるのは、互いに話し、助け合い、協力し合うことが出来る仲間が近くにいるからかもしれません。

地域おこし協力隊として誰かの役に立ちたいと思っていますが、笑顔を作るお手伝いをする中で集めた種を大切に見つめ、今後はもっと一市民として具体的に自分がやりたいこと・できることを発信し、自分自身で笑顔の花が咲かせられるような、この町での暮らし方を見つけていきたいです。

那須塩原へ移住して1年9ヶ月が経ちますが、これまで出会った全ての方に対して感謝の気持ちでいっぱいです。
移住者である私に話しかけてくださった方、話を聞いてくださった方、沢山のチャンスをくださった方。
温かい場所に迎えてくださり、笑顔を向けてくださった皆様。
本当にありがとうございました。
素敵な皆さんといろんなことに挑戦していきたいです！
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

福田