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野州支那そば(星野製麺) 星野仁さん

栃木県産小麦粉使用、コシと喉ごしにこだわった野州支那そば

2016/08/25

提供:那須塩原市
大正8年創業以来、栃木県産小麦粉にこだわって、さまざまな商品を生み出してきた有限会社星野製麺。ゆで時間2分という手軽さにもかかわらず、昔懐かしい本格的な支那そばを味わえる『野州(やしゅう)支那そば』は、お客様の声から生まれました。
野州支那そば誕生のきっかけや、美味しさを生み出す製法など、代表の星野仁さんにお話を伺ってきました。

「昔の支那そばを」の声が、野州支那そば誕生のきっかけ

訪ねたのは、麺工場脇にあるアンテナショップ「麺処・麦縄」。星野製麺のうどんやそばのメニューがずらりと並び、入口近くには野州支那そばなどの商品が置かれています。
「私で三代目になります。先々代の頃は農家で、水車を借りて粉にした小麦粉を使ってうどんを作っていました。リヤカーを引いて加工品を持って行き、帰りは小麦を積んで帰ってくるんです。私は18歳のときに手伝うようになって、その頃はとりあえず継ごうかな、くらいの軽い気持ちでした」

最初は「とりあえず」という軽い気持ちで?

「そうなんです。でも仕事をやり始めると面白くて。22~3歳の頃、商工会でいろいろ教えていただいて、そうすると仲間ができるわけです。地域のために何ができるのかと考えるようになりました。
最初はおやじから教わったうどんやそばですね。晴海あたりの展示場にひとりで行って、メーカーさんにいろいろ教わって、そんなのがきっかけで少しずつ大きく、そして少しずつお客さんも増えました」
小麦粉にこだわっていらっしゃるとか。

「うちは栃木県産の小麦粉にこだわっています。“イワイノダイチ”や“サトノソラ”はうどん用に、“タマイズミ”は中華用に使っています。100%栃木県産小麦粉を用いて作り始めてから20年くらい経つかなぁ。島田うどん、韃靼(だったん)そば、ムラサキイモの蕎麦、ゆずうどんほか、いろいろな乾麺を作ってきました」

野州支那そばはどのようにして誕生したのですか?

「誕生して8年ほど経ちます。先輩方が、“ラーメン作るなら昔食べた支那そばを作ってみろ”と言うんです。すぐにイメージが沸いたわけではないのですが、“昔ながらの支那そばって美味しいんだよねぇ”と。乾麺で美味しいものができれば、保存料もいらないし、長期保存もできるし。スープのメーカーさんとは30年くらいのおつきあいがあったので、あとは食感と風味が課題でした」
できあがるまでに試行錯誤を繰り返されたのでは?

「いままでに多くの種類を作ってきたからこそ、野州支那そばもできたんだと思います。“細くて、麺ののどごしがよくて、小麦の香りがするものがいい”と言われ、何度も試行錯誤を繰り返して作りました。
スープは煮干しをベースに、かつおでコクを出した醤油味です。そのときの流行のスープはあっさりしすぎて違う、やぱり昔から使っている支那そばスープがいいよねと。パッケージのシールなんかもいろいろ考えながら、自分でパソコンで作ったんですよ」
ゆで時間2分というのも魅力です。どうやって実現を?

「小麦粉の質と、水との配合率です。温度や湿度によって小麦粉と水の配合は違ってきますので、微妙な違いを手の感覚で調整します。一昼夜、17時間くらい干すので、途中何度も見に来て温度や湿度の変化を管理するんですよ。
ゆで時間2分で、さっと気軽に作れます。ゆで汁にスープを入れるほうがもっと手軽ですが、そうすると、原材料のかん水の匂いがスープに移って、おいしくなくなってしまいます。だからスープは別に熱湯でといて、そこに茹でたラーメンを入れるようにしました」

おいしいものを作れば、おいしかったの笑顔が見られる

星野さんが思うこの麺のおいしさはどこですか?

「口に入れたときの食感とのどごしですね。26番ちぢれ麺という細い麺で、小麦の食感がわかるのは、透明すぎない、昔ながらのこの麺です」

お店では出してなくて、販売のみですか?

「はい、販売のみです。一度買ってくださった方から、電話で送ってほしいという問い合わせが来ることがあります。企業の社長さんが、社員に配るから300袋送ってということもありました。嬉しいですね」

県外にもファンの方がたくさんいらっしゃいますね。

「東京、神奈川、千葉、埼玉とお客さんが結構います。年間4万食くらい出てるかな。ちょっとしたきっかけで、高速道路のサービスエリアにも置かせてもらうようになりました。
そして最近は“野州タンメン”という種類も出しました。やはりゆで時間は2分。麺は同じなのですが、スープが違います。野菜をいっぱい入れてほしいから少し濃いめにしてあります」
さぞやお忙しいのではないかと…。

「365日働いていた時期もあるけど、いまは休ませてもらっていますよ。妻と息子と店をやっていて、大変なのは私より妻ですよね。息子には、継げとは言っていません。息子は、私が好きな仕事をしていると言います。若い頃は、必死だったから好きも嫌いもわからなかったけど、一生懸命やれば好きになると思います。
おいしいものを作れば、“おいしかった”という笑顔が見られる。責任も感じますが、嬉しいですね」


星野さんは、何度も「お客さんと仲間にめぐまれた」と言います。野州支那そばも、お客さんがあって生まれたもの。原材料だけではなく、地元のみなさんの想いも入っているわけですから、正真正銘の栃木産ですね。
日持ちがする、手軽に食べられる、リーズナブルな価格の野州支那そば、具材は「ごくごく普通のもので」と、星野さんは笑顔で教えてくださいました。
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