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那須塩原市 国際交流員を経て、アリスが見つけた“那須塩原市の魅力”
那須塩原市の国際交流員として3年間活躍をしてくれたフランス人のアリス・パッキエさん
が、平成28年7月28日をもち任期終了となります。
そんな彼女が感じた『那須塩原の魅力』とは・・・?
≪プロフィール≫
フランスの大学で国際関係を専攻し、在学中に日本で1年間の留学を経験。卒業後、アメリカの大学でフランス語講師としての勤務。その後、日本とフランスとの交流に関わりたいと思い、平成25年7月から本市に勤務。
国際交流員とは?
国際交流員とは、地域の国際交流を推進するため、海外から外国青年を招致し、「翻訳や通訳業務」のほか、「市民との国際交流教室」「学校訪問」「語学指導(学校以外)」など、異文化理解のための交流活動を行う人材です。
“世界には沢山の国があり、様々な言語や文化があるということ”
“その色々な国の人たちが一つの地球に住み、共に生きているということ”
そういったことを、地域に根付いた身近な交流を通して実感してもらい、理解を深めてもらうことが使命です。
アリスはなぜ日本に?
初心忘るべからず!
アリスと日本を結びつけたアニメ「カードキャプターさくら」のマウスパッドを市役所のデスクで使っています。
アリスが国際交流員を志望したのは、自らがそれらを知ることの大切さを実感したことからでした。
子供の頃から外国語を学ぶのが好きだったというアリス。
小学生の時にフランスで放映されていた日本のアニメがきっかけで、日本に興味を持ち始めたそうです。
高校生になると本格的に日本語を学び始め、大学では日本への留学も経験しました。
アリスは、そうして外国語の勉強や世界各地を訪問することによって、“世界の広さ”を感じるようになったと言います。
さらに、その事で自分の国に対しても新たな視点で見ることができるようになったなど、国際交流という経験が世界観を広げ、自分を成長させてくれたと感じたそうです。
そのことから「少しでも多くの人々に同じ経験をして欲しい」そして、「国境を越えた交流の楽しさを知ってもらいたい」と思うようになり、大好きな日本へ国際交流員としてやってきました。
以降、「フランスに全く興味がなかった人が自分と出逢ったことによって、少しでも興味を持つようになってくれた!」また、「子どもたちが世界の国々に対して好奇心を抱くようになった!」ということを喜びに、沢山の市民の方たちと精一杯交流をしてきました。
日本が真ん中ではない世界地図を見ることも、子供たちにとっては新鮮でしょう。
イベントでフランスについて紹介する機会も。
アリスは子供たちと仲良くなるのが得意♪
みんなアリスと遊びたくてたまりません☆
国際交流員アリスの3年間の軌跡
新たな風を那須塩原へ
私たち日本人にとって、英語や米文化は身近なものとなっていますが、まだまだ世界の国々については知らないことが沢山あります。
アリスが那須塩原に吹き込んでくれたのは、何と言っても“フランス”という新しい風でしょう。
そのことは、私たちの世界を広げ、新しい視野を与えてくれました。
アリスは、私たちにフランスのことを伝えるため、食文化を紹介する「フランス料理教室」やフランスの映画を通して歴史や社会、そして、ユーモアなどを紹介し、鑑賞後にそれらについてディスカッションを行う 「アリスとシネマ」など、様々なイベントを企画しました。
また、フランス語講座では、フランス語の文法や難しい発音を強調することよりも、フランスの文化や習慣などを伝えることに努め、アリスが思うフランスの“良いところ”に限らず、“悪いところ”についても知ってもらう事を大切にしていたそうです。
以前、アリスは「生徒が持っているフランスの印象と、私から見た那須塩原や日本で経験したことをもとにして、ディスカッションの機会を作ることが一番なのではないかと考えます。」と語っていました。
ここからも分かるように、アリスは一方的に伝えるのではなく、何よりも“コミュニケーション”を通して伝え、理解を深めていくことを大切にしていました。
私たちにくれた“きっかけ”
フランスの文化を伝えるだけではなく、アリスもまた、日本の文化をさらに学ぶため、弓道や合気道を学ぶなど、新しい事にチャレンジをしました。
また、休みの日には那須塩原の魅力を発見するため、温泉や旅館を巡り、土地のものを食べ、ハイキングや様々な自然アクティビティを体験するなど、身を持って那須塩原を体感しました。
そのように、アリスが一生懸命「日本」そして、「那須塩原」を知ろうと歩み寄った事で、私たちの“アリスに伝えたい”という気持ちが引き出され、自分の住む国や街について考えるきっかけになったのではないでしょうか。
那須塩原で武道にチャレンジしたことは、とても貴重な経験となったそうです。
“四季”を感じられる那須塩原が大好きです。
週末はALTたちを誘って魅力体験!
国際交流員の枠を超えて
アリスの活躍は国際交流員としての役割だけに留まりませんでした。
市役所の若手職員たちで構成する定住促進部隊「SPAC」に所属し、この街の事を真剣に考え、様々な活動に参加してきました。
市の「Welcomeガイドブック」制作の際には監修を務め、「チャレンジing那須塩原 ~一歩踏み出す人を応援するまち~」という市のブランドメッセージも共に考えました。
部署に関わらず、アリスを必要とする人には力を貸し、また、公私を問わず協力してくれる姿勢に、国際交流員という枠を超え、一人の“仲間”となっていきました。
ラジオ出演
アリスは就任直後より、FM栃木のラジオ番組でアシスタント務め、新たな視点で那須塩原の魅力を発掘してくれました。
そのことで、今まで私たちが“当たり前”と思っていたことが、実は素晴らしいことなのだと気付くことができました。
また、一人の女性としてのコメントや、リスナーの皆さんが気になっているであろう事を代弁して質問をし、聴いている人を飽きさせず、持ち前の明るさとユーモラスな語りで私たちを楽しませてくれました。
ときに、リスナーの方が「アリスに会ってみたい!」と、市役所までやって来るなど、市民の皆さんがアリスに親近感を持つきっかけとなったのは間違いないでしょう。
そして、このラジオ出演の仕事は、アリスに“出逢い”という大きな贈り物を与えてくれました。
毎週、やってくる新たな出逢いに、アリスは「ラジオの仕事を通して、普段の生活では知り逢えなかったであろう様々な人たちと出逢えて、本当に感謝しています!」と、その想いを語っていました。
体を張って自然アクティビティをリポート!
素敵な場所を発見し、皆さんに発信!
企業を訪れ、頑張っている人たちを紹介。
実際チャレンジしてみることで、その大変さを皆さんにお届け。
いつも元気な声を届けてくれました。
街を歩き、行き逢った方とお話しをすることも。
アリスが見つけた那須塩原市の魅力
温泉や道場やラジオの仕事などを通して、本当に沢山の人と知り合ったアリスは、この3年間を振り返り、あることに気がついたそうです。
それは、“那須塩原市の最大の魅力は「市民」だ”ということ。
温泉、旅館、居酒屋などアリスにとって市内の好きな場所は沢山ありますが、それらが好きな理由は「そこにいる人たちが好きだから」だそうです。
温泉では女将さんと話しができ、居酒屋ではスタッフが話しかけてくれる。
そういう経験は都会にはないと語ります。
アリスが大好きで通っているカフェも、初めて一人で入った時にスタッフの皆さんが話かけてくれ、それが本当に嬉しかったそうです。
そのスタッフの皆さんとは、今ではすっかり「いい友達」なのだとか。
そういった市民の皆さんの温かい人柄のお陰で、心地よく過ごすことができ、一度の出逢いで終わらない人間関係を築けたといいます。
「“素敵なまち”とは“素敵な人たち”がいるところだと知りました」と自信を持って語ってくれました。
大好きな那須塩原だから・・・
さらに深い国際交流を
ALT(外国語指導助手)と市民たちのパイプ役にもなってくれていたアリス。
今後も国際的な交流を続けていって欲しいと言います。
ALTの中には、日本語が話せないために市民の方と関わる機会が少なく、もっと「日本の文化に触れたい」「市民の方と交流をしたい」と思っている人が多いのだとか。
そういった人たちと市民がふれあえるイベントを行うなど、アリスが撒いた国際交流の種をこれからも育てていって欲しいと願っているそうです。
そして、アリスが大好きな「那須塩原市民の皆さん」の魅力を彼らにも知って欲しいと思っているそうです。
アリスの新たな出発!
任期を終えるアリスは、那須塩原市での実績が評価され、平成28年8月より新たに北茨城市の国際交流員として勤務することとなりました。
アリスが那須塩原市から居なくなってしまうと、悲しんでいる方も多いことでしょう・・・
しかし、那須塩原が大好きなアリスは、現在の住まいをそのまま残し、週末は出来る限り戻って来るそうです!!
アリスは最後に「那須塩原でやりたいことがまだ沢山ありますから!」と、満面の笑みを見せてくれました。
またいつか、この街のどこかでアリスと会える日を楽しみにしていて下さいね★
Merci vraiment, Alice. À bientôt!!
(アリス、本当にありがとう。また会いましょう!!)