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年配者に元気とやりがいを! 那須塩原で「森のばあちゃん食堂」の立ち上げを進める、起業家・福富まりさん
年配の女性が中心となって、お総菜などのメニューを提供する「森のばあちゃん食堂」を2023年3月にオープンすべく、日々奮闘する起業家・福富まりさんにお話を伺いました。
福富さん 昔から事業家、起業家になりたいと思いが強く、ずっと憧れていたときに今の師匠に出会いまして。そこから本格的に挑戦しようと思いました。
福富さん じつは、岡山から移住してきここ那須でスタートしていこうと試みているところです。成功とは自分軸の成功ではなく、その場所で人の役に立つことであって、地域の人に選ばれて、地域の方々がいっぱい来てくれることが、本当の成功だと考えています。それを今実行しようとしているところです。
いろんな人が求めていることや問題を解決することで、ここがあって本当によかったと思ってもらえるようにしたいですね。それが自分にとっての成功、ゴールだと思っています。
戸田にあった産直販売所を「ばあちゃん食堂」に改装中だ。
福富さん 一番大切なのは文化をつくること。会社の中での文化、ルールを作ることが大切だと思っています。ルールがないと同じ方向をみんなが向くのは難しいですし、そのために必要なのが文化だと思っています。そのうえで、いろんな方にたくさん働いてもらいたいという思いが強くあります。
みんながこうあるべき姿、「いつも笑っていて、いつも元気だよね」という同じ方向をスタッフとともに向いているのが、一番大事なところと考えています。
福富さん そのために、研修はかなりしっかりと行っています。私たちはこうあるべきという理念をしっかり共有しなければならないので。最初の研修はみっちり行います。
研修で理念を伝えて、わかっていただけるまではお店に出られません。「ばあちゃん食堂はこうあるべき」というのを、研修でしっかり身に着けてもらいたいと思っています。
福富さん まずは成功させること。多くの人が来てくれて、昼はママたちや高齢者の人たちが、夜は地元の方々が大勢飲みに来てくれ、ご飯を食べに来てくれることが一番です。
そして、働くスタッフが生きがいを感じられる店づくりを必ずする。それができたら、ここがたくさんの方にとって、第三の居場所になってくると考えています。
いずれは、オペレーションであったりルールであったり研修教育の方法をマニュアル化して、全国でフランチャイズ化していこうと考えています。
全国展開していくことで初めてここのスタートの意味があると思っています。
また、そうすることで高齢者の雇用問題という社会問題やいきがいがないというところが解決されると思っています。まずは、ここをなにがなんでもそういう場所にしていきたいですね。
福富さん 今は自分の資金と融資で回しています。
できればファンを増やしてクラウドファウンティングもできるように認知度をあげていきたいですね。全国展開を考えているので外のファンと、地元の方々のファンとでうまくやっていきたらと思っています。
福富さん もとは福岡県うきは市の「ばあちゃん食堂」がスタートです。75歳以上のおばあちゃんたちにいきがい、働く場を与える「ばあちゃん食堂」を作るというビジネスモデルを大熊充さんという方が作って、農林水産省のビジネスコンテストに出したところ最優秀賞を受賞したのです。
実際にうきは市で稼働していたのですが、トラブルなどもあってうまくいかなくなりまして。そこで私の師匠に「どうにかしてほしい」という依頼があったのです。では、こうした方向性でこれから進めていこうと決めていった中で、引き継いだのが私でした。
言い出したのは、大熊さんであり、さらにいろんな方の協力があって、今回ここの場所が出来上がってきているわけです。
福富さん それも師匠がきっかけです。カラダファクトリーという全国展開している整体サロンを立ち上げた子安祐樹さんが師匠なのですが、この方に憧れて弟子入りしたのです。
私は幼いころから成功者になりたい、なにか作り上げたいという思いが強くて。とはいえ女の子の進路といえば、結婚して子供を産んでという感じもありますよね。私自身結婚して子供が2人いるのですけど、自分の人生をどうしてもあきらめきれなくて。
会社を立ち上げて人の役に立ちたい! という強い思いの中で、師匠に弟子入りしたのです。
師匠が、「今の日本は地域が弱い、だから那須からやっていくぞ。東京に近く、災害も少なく、とてもいいところだ」とおっしゃっていました。ここで「ばあちゃん食堂をはじめてみなさい」と。
立ち上げた大熊さんから譲り受けた貴重なものと師匠のアドバイス、そしていろんな方の協力があって今ここがなりたっています。
今、師匠とともに起業家アカデミーを展開していまして、そこの受講生たちもこれから那須でチャレンジをしていきます。600坪あるこの土地で、これからどんどん起業家の人たちが展開していきます。
福富さん そうです。例えば就労支援ですとか、子どもの教育が問題だというのでフリースクールですとか、那須にはあまりないものをどんどん作っていきます。ここがひとつのビレッジになると考えています。なので、私はここを那須村と呼んでいます。仲間にも私の経験を伝えて、カレッジまで作ろうと構想しています。
福富さん いまのところはないです。元は東京出身なのですが、主人の結婚で岡山に行って8年ぐらい倉敷に暮らしていまして。よそ者が来たみたいな感じは、まったくなく。むしろすっごく応援してもらっています。
福富さん 主人はもうあきらめています(笑)。あきれているというか。小2と5歳の子がいまして、応援してくれています。中でも主人の両親が、なにより助けてくれています。
これから他のママたちも、いろんな働き方をする方がでてくると思うのですけど。私がしっかりここを成功させて、後に続く人に伝えたいと思っています。こういうふうにやっていったらうまくいくよ、と伝えていけるような存在になりたいですね。
「森のばあちゃん食堂」は2023年3月にオープン予定。また、この場所で地域の生産者や店舗が参加できる、那須村マルシェも開催しています。
ここから活気が生まれ、働く人、訪れた人が笑顔になるようすが目に浮かぶよう! これか
らの展開がとても楽しみです。
(構成/前田真紀)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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