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那須塩原ブランド

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味恋とまと(高松農園) 高松英樹さん

那須塩原の自然の恵みを受け、 旨みを凝縮させた味の濃いとまと

2015/01/20

提供:那須塩原市
糖度が高くて、トマトの旨みがギュッと凝縮して詰まっている『味恋とまと』。
少し小ぶりで、締まった実と甘味が特徴です。
なぜ小ぶりなのか、味が濃くなる工夫、栽培する上でのこだわり、ネーミングの理由など、生産者である高松農園の高松英樹さんにいろいろとお話を伺ってきました。

那須塩原の自然の特徴を活かした栽培

訪れたのは12月の終わり頃。ビニールハウスに入ると、青や赤のトマトがあちらこちらに見受けられます。ちょうど収穫時期なのでしょうか?

「7月に苗を植えて、9月22日に最初の花が咲きました。11月から収穫が始まって、いまがちょうど4段の収穫時期です。
株元から茎が次第に伸びて、最初に花が咲いてトマトがなるのが1段目。次になるのが2段目。来年の7月までの長い期間をかけて、20段まで収穫します。蜂に受粉させていますので一定量を確約できるものではありませんが、おおよそ1株あたり60~70個の『味恋とまと』が収穫できます」
この『味恋とまと』は、那須塩原市の風土と気候の特徴を活かした栽培方法で育てられているそうです。

「一つ目の特徴は、水気耕栽培であることです。土を使わず、那須塩原の地下水で作っています。水質がいいので、この栽培方法が可能です。
土で栽培すると、土の交換ができず連作障害が起こる可能性があります。この障害を避けるために、接木栽培をするのが一般的です。しかし接木をしてしまうと株元から下は違う品種の根となることから、種苗会社で開発した品種の純粋な味とは違う味になってしまうことになります。
水気構栽培だと、一作終えるごとに水をすべて取り替えられますので、障害なく作ることができ、かつ接木をする必要がないのです」
『味恋とまと』のこだわりの一つですね。

「もう一つの特徴は、太陽のめぐみです。那須塩原市は、北関東でも日射量の多い土地です。寒いけれど日射量があるので、春先まで時間をかけて、甘みと酸味をあわせ持つトマトを作ることができます。
トマトは、積算温度が800度~900度になると赤くなります。高温の環境で作れば早く収穫はできますが、味が薄いトマトに仕上がります。この地で、低温で長時間かけて作り上げることで、ギュッと味がつまったトマトができあがるわけです」

もともとトマトを栽培していたのですか?

「1963年に、トマトを主商品に農家を始めました。50年以上大玉トマトを作っています。大玉も地下水を使って栽培をしているんですよ。
『味恋とまと』は、7シーズン目になります。いまは全体の3分の1が大玉、3分の2が『味恋とまと』です」

新しいトマトを作るきっかけはどのようなことですか?

「トマトを販売する中で、特徴のあるトマトを出荷したいと考えて、フルーツトマトを作ってブランド化しました。ベースは桃太郎トマトで、育て方を工夫してできあがったもの。それが『味恋とまと』です」
どのような工夫をされているのですか?

「水を吸いづらい肥料設計に工夫し、葉の大きさも実の大きさもコンパクトにしています。全体的に引き締まることによって、茎も葉もかたくなって病気が入りにくく、また味も濃くなります」

それで『味恋とまと』は小ぶりなのですね。

「那須塩原市の冬を越しますので、寒さ対策が必要です。そのために、温室内は外側にビニール、さらに内側には二重で白い覆いを天井にかぶせられるようにしています。
温室内の温度は健康なトマトの花を確保するため12度を確保しないといけないので、保温のために白い覆いを天井にかぶせる事に加えて、木質ペレットを燃焼させています。
暖かく保つことで湿度が高くなります。湿度が高いと古くなった花びらから病菌が入ってしまい、結果病気になりますので、花が咲き終わるとすべて摘み取っています。すべて手作業なので、手間はかかりますが、安全で美味しいトマトを作るために必要なことです」

「トマトに恋をして欲しいという願いを込めて」

じっくりと手塩にかけて育てられたトマトは、完熟の状態で収穫されます。
通常の大玉の糖度が5前後なのに比べて、『味恋とまと』は8~12度と、高い糖度があります。

食べた後の感想は、ほとんどの方が「『味が濃くて甘いね』と言ってくださいます。そしてレストランのシェフからは、『甘いだけではなく酸味もいいね』と評価されています。
12月を越えると糖度が8を越え、この8という糖度が、甘いと感じる目安です。酸味は1年通して同じくらいなのですが、糖度は3~5月が一番高くなります」
糖度8~9の『味恋とまと』をごちそうになりました。
確かに甘い! そしてほどよい酸味があり、どこか懐かしい味にも思えました。
大玉に比べると、種が小さいように感じました。中には種のない種類も。生で食べるのはもちろんのこと、お料理に使う方にも喜ばれそうです。
そして、まさに「味が濃い」という表現がぴったりです。
味が濃いから『味恋とまと』というわけですね?
「それもありますが…。“食べた方にはトマトに恋をして欲しい”という生産者の願いをこめました。
目印は、この水色のロゴマークです。一般的には、水色は食べ物には不向きとされているのですが、水気耕栽培の水、那須塩原の空を連想させる水色に敢えてチャレンジしました」
収穫量の6~7割は那須塩原市内で取り扱っていますが、それ以外のエリアにも販路開拓をされています。東京や横浜など首都圏の百貨店やレストランにも出荷されているそうです。
東京ソラマチの「とちまるショップ」でも販売されていますので、東京方面の方はぜひどうぞ。
遠方の方は高松農園に問合せてみてください。

問合せ先や、市内の取扱店一覧はこちらのページでご覧ください。
『味恋とまと』詳細ページ

高松さんは、物腰が柔らかくてとても優しい方でした。話し方も穏やかなのですが、トマト栽培に対しての情熱やこだわりが、ひしひしと伝わってきました。
シーズン中は毎日ビニールハウスで作業をするので、なかなかお休みはとれないそうです。お休みの日には、ロードバイクやマウンテンバイクに乗り、その時間が一番の気分転換だとか。愛車は5台あり、メンテナンスもよくされているそうですよ。
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