栃木弁講座
栃木弁といっても南と北では、多少違いがあるがここでは、より重みのある県北地域の言葉を扱うとします。
言葉だけではニュアンスが伝わりづらいのが残念です。
語尾がみょうに上がるあたりは、那須方面に起こしになった際検証してみてください。
以下の言葉は今も日常使われているものばかりです。
こわい (形容詞) --> 疲れた
[活用法] おーこわい。少し休んべや。
ごじゃっぺ (名詞) --> いいかげんなこと
[活用法] なーにごじゃっぺゆってんだぁ
ぼっこす (動詞) --> 壊す
[活用法] そーんなのもうぼっこしっちまえ!
ごせやける (形容動詞) --> 頭に来た
[活用法] もーごせやけた。あんな店2度といくか
棒電気 (名詞) --> 懐中電灯
[活用法] 停電かぁ棒電気どこ行ったっけ?
らいさま (名詞) --> 雷
[活用法] 今日もらいさま来るかなぁ
でれすけ (名詞) --> おばか ののしる言葉
[活用法] このでれすけやろ!
とんぼ (名詞) --> ドア or 扉
[活用法] とんぼは、ピシっと閉めて!
ひっこぎる (動詞) --> くじく or 筋を違える
[活用法] あーいたた、ひっこぎっちゃったみたい。
しこる (形容詞) --> 気取る しこーっては、現在進行形
[活用法] なーにしこーって歩いてんだ。ころぶぞ。
おしゃらく (形容動詞) --> おめかし
[活用法] おしゃらくしてどこさ行くの?東京?
かんます (動詞) --> かき混ぜる
[活用法] よーくかんましてから飲むんだよ
だいじ (形容詞) --> 大丈夫
[活用法] おっあぶない!だいじだった?
もじゃくる (動詞) --> ぐしゃぐしゃにする…もじゃくんじゃないは、否定形
[活用法] それは大事な書類だからもじゃくんじゃない。
ひん曲がる (動詞) --> 曲がる(一般にひんがつくと強調形となる)
[活用法] そんなに強くしたら、ひん曲がっちまうよ。
ぶっちめる (動詞) --> はさむ
[活用法] あーいたた、ぶっちめっちった。
おっとばす (動詞) --> 追い払う
[活用法] あ!泥棒猫だ。おっとばして!
■ある日の会話 ケース1 N課長に外線が…
N : もしもし
T : ・・・
N : な~んだ、それじゃだめだんべや。
T : ・・・
N : 何とかしろっつったて、俺も目がまわっちまうほど忙しくってよ。
T : ・・・
N : まあやってやれねごどはねーから、やってみっけっと。
T : ・・・
N : はい。わーがりました。ンじゃそーいうごとで!
■ある日の会話 ケース2 ちこちゃん(5才)と竜弥君(8才)の会話
ちこちゃん : ねえ竜弥君、家でゲームでもしない?
竜弥君 : やーだよちこちゃんへたっくそなんだもん
ちこちゃん : ほんじゃあお庭でボールは?
竜弥君 : そんならいいよ。しゃーねから遊んでやっか。
ちこちゃん : そういうこと言うとみんなに嫌われっかんね。
ポイント
■栃木弁を使いこなすには、嫌われっかのように小さい「 っ」の用い方が大変重要です。
■わーがりましたのように言葉の部分を伸ばすことがあります。
■そーいうごとでのように「かきくけこ」は、「がぎぐげご」に変換しやすいです。
■ひん曲がっちまうのように言葉の前に「ひん」がつくと強調形になります。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。