栃木弁会話
さて、栃木弁会話第24弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。
作成:しおり/ツッコミ:山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。
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(1) ある会社での会話
社員A : あれ、課長足どうしたの?いだそうだげど。
うんまいもの食いすぎて通風げ?
課長 : いやーよ!きのー角場がらひょっこら軽トラック出てきてよ、よごっぱらぶっつげられっちったずや。
社員A : ほんで足どーしたの?骨おっかげっちったの?
課長 : じん帯がひっきれっちったんだ!いだくて靴もはげねー
社員B : 課長厄年じゃねーのが~?
解説(しおり)
交通事故で足を痛めた課長をめぐる会話です。
交差点で一時停止を無視した車が突然出てきたのです。骨折れてしまったの?
いや、じん帯が切れてしまったのです。
痛くて靴もはけないのです。といった内容ですが、厄年じゃないの?といわれてしまいました。
いやーよという接頭語は、いや!という意味ではなく、それがね!とかいう決り文句です。
ツッコミ
『いやーよ』、よりも『ひっきれちった』にヤラれました。
2005年がイイ年になるといいですね。
(2) ある美容室での会話
客 : うんとみじっかくはぎっとごれ!
美容師 : はいよ!おばちゃんひさしぶりだね~。半年ぶりくらい?
客 : ほら、うちのばあちゃん入院したりなんだりで、こらさんねっちったんだよ。
美容師 : あ~そうだったよね。
たいへんだよね~、ほんで退院したの?
客 : したげっと、めっきり弱ぐなっちって余計たいへんなんだ。
は-今日はヘルパーさんに頼んで出できっちった!
美容師 : たまには息抜きしなくっちゃね!
解説(しおり)
お年よりが結構来る美容室での会話です。
年配の方は、髪を切るとき思いっきりたくさん切る方が多い気がします。
パーマもきつめにかける人が多いです。この方は、70代で100近いお姑さんの介護をしています。
は-というのは、『もう』とかの意味合いの接頭語です。
ツッコミ
自分流のスタンスが定義づけられてしまうのでしょうか?
生涯、自分の身なりに気をつかってみてもカッコイイと思いますけどねぇ…
(3) あるご近所さんの会話
房江 : あんたんとこ、トランペットある?
ミヨ : トランペット!?…あの吹くやつげ?
房江 : ちっがうよ~!
でっかい花だよ!下むぎのたれさがってるやつよ!
ミヨ : あ~あのあさがおのでっかいやつ!ねーようちには。
房江 : うちの今年びっしら咲いてよ!
欲しいんだら少しわげてやっかと思ってよ!
解説(しおり)
秋に大きな花をつけるあれですよね。ここ数年で大流行ですよね。
農家のお嫁さん同志の二人は大のガーデニングマニア。
その割には、トランペットと聞いてまず、らっぱの方を思い浮かべたんですね~。
ツッコミ
普通は楽器のラッパ思い出しますよね。
自分の車すらキレイでは無い自分に、家の庭を飾れだなんて土台無理…
(4) イルミネーションを見ながら…
則夫 : い-や、いや、いや、いや~よ~ぐ飾ったんじゃね-げ~!い~やきれいだ!
真知子 : あ~んなにぎっしら電球くっつげて木おっかげね-のがな!
則夫 : ちっけーがらだいじなんだねーのげ!
真知子 : 山火事にでもなったっくれたいへんだぞな!
則夫 : それにしてもきれーだなや~
(5) ある会社の同僚達の会話
川田 : もしもし、あ!吉井さんけ?どしたのあさっぱらがら?
吉井 : あのよ~組内でじゃーぼでぎっちって!
課長に休むがらってゆっといてもらえっけ?
川田 : わがったよ。何日休むんだい?
なに-わがい人なぐれたんじゃあんめ?
吉井 : わがぐね-よ!
80いぐっつのじーちゃんだげっと、昨日まで庭の木きりしてたんだよ!げーんきだったのに。びっくりだよ。
あ!友引がはいっちったがら3日間なんだよね。
よろしくおねがいします!
川田 : あ!はい。おまんじゅうもらったら持ってきてね。
わっちすきなんだあれ!
解説
組内の葬式で会社を休むのは珍しいことではありません。
葬式で休むのは、比較的大手を振って休みを取れるカテゴリーに入ります。
吉井さんは、会社ではなく、同僚の川田さんに電話をかけたのですね。
川田さんは、葬式の引き物のまんじゅうをねだっていました。
ツッコミ
山火事が起きたから帰るっていうのも、このあたりでは珍しくない…?
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。