栃木弁会話
さて、栃木弁会話第29弾をおとどけします。栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。
作成:しおり/ツッコミ:山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。
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(1) ある子供達のしりとり
ミキ : ねえねえたっくん!しりとりやろ~
たつや : かまねげっと!おれがらいぐぞ!おんも
ミキ : も~も~…モータごや
たつや : やかん
ミキ : んまいこめ
たつや : めだまやき
ミキの母 : …
解説(しおり)
おんもは、外ではありません。おいものことです。(学習済み)
モータごやは、田んぼの渕にある水を汲み上げるモーターを入れておく小屋のこと。小さい子は、この季節、『モータ小屋には、いぐんじゃないぞ!』と厳しく言われます。んで終わっても負けにならないしりとりってあったんですね。子どものしりとりは、よく耳にする言葉が出てきておもしろいですよ。 んまいは、おいしいのことです。
ツッコミ
ハッとさせられる一言もありますよね。「ドコで覚えてきたの!?」系統の…
(2) ある会社でのワンシーン
課長 : 完成品は、この箱の中さ50個ずつ詰めてください。
びったし入るはずだからよろしくね。
パートさん : あ、はーい
課長 : (数時間後)あれ~1個はぐんなってっぺ!どーしたんだい!
1つ入れ忘れてねーが?もいっかい詰めた箱見てみろや。
パートさん : あ~あ、1個のはぐで全部みなおしだと~
課長 : こ~ら、ほんしこになってやんねと明日んなっちゃーど!
解説(しおり)
びったしは、ぴったり、はぐとは、仲間はずれみたいなニュアンスです。
ほんしことは本気のこと。悪ガキが『あのやろ~、はぐにしてやっぺ』などと何十年か前には、よく耳にしました。この課長さんも昔は言っていたかも知れませんね!
ツッコミ
な、何十年か前にはって…よくあるハブって言葉が訛ったんですかね?
(3) 農村部のほのぼの会話
竹子 : さぁーだいぶはがいったがら少し休んでこじはんにすっけ~
正子 : はいよ!わっち、おーいしいプリン持ってきたんだ。みんなでよばれっぺね!
竹子 : わりーね~。プリン大好きだよ。
正子 : あれ、おしゃじ入れてきたはずなんだげど、ねーどや!
竹子 : どれ?ねーな!だれがしゃじもってねーげ?
解説(しおり)
こじはんは、おやつという感じでしょうか。石やきいもを売りに来るおじさんも『おいしいおいも~こじはんにいかがですか』などとアナウンスしてたりします。しゃじとは、感謝の言葉ではありません。スプーンのことです。さじがしゃじになったんでしょうね。丁寧に言うとおしゃじです。
ツッコミ
絵が全くプリンに見えませんが、プリンです。気合いで箸で食べてください。
(4) あるスポーツクラブでの会話
解説
バスケットボールをやってる小学生のコーチとその母親の会話です。からだの線が細いのでたくさん食べさせて体重を増やしてくださいねとコーチがお母さんにお願いしていたのです。
まっととかいまっとというのは、もっとという意味でよく使われます。
ツッコミ
テニスとか、そういうのなら細くても大丈夫ですがバスケだとぶつかり合いですからね…
(5) ある主婦たちの会話
真知子 : い~や、えんがみっちった!
さく : どしたんだや?ん、どしたんだいその頭?
真知子 : そなんだよ、昨日パーマ屋でよ、いっつも行ってるとこなんだけど液を替えたみたいでよ。こんなんかぶれっちったずや。
さく : い~や、いやいや~痛そうだね。ずるむけないかね~?
真知子 : …いっくら料金ただでもごっせやげっとな。
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