栃木弁会話
さて、栃木弁会話第43弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。
作成:しおり/ツッコミ:山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。
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千代子 : い~やこの間えんが見っちったずや!
昌子 : なんだい?朝間っから
千代子 : いやよ!県境の方の山に入ったんだよ。きのこ採りによ。したっけこれ見てみろ。かせっちってよ。ま~だはれてっとや!
昌子 : あ~れほんとだ。なんだいこれ?うるしげ?
千代子 : 何だがわがんねげっと、なんかの木だわな。
解説(しおり)
60代の近所に住むおばさん達の会話です。山にきのこ採りに行った千代子さんがひどい目にあった話を昌子さんにしていました。何かにかぶれて目が腫れてしまったんですね。漆か何かの木に触ったんだろうといっていました。かせる→かぶれるです。
ツッコミ
どこかが腫れると、漆のせいにするのはこの地域ならでは…です
(2) ある野菜にまつわる話
ユキ : あんたげのとーなすでっかくてしっかりしたいいやつだないの~
京子 : おらげじゃ、ここんとごとーなすばっかりおがずにだすもんだから息子が嫌がってよ。
てんぷらに、煮付け、終いにはプリンまでとーなすにしたんだよ。
ユキ : そんじゃおごっぺ。おどごっこはあんましくわめ?
京子 : 腹へってねぐれくわねわな。それに屁ばっかり出るってよ。
ユキ : 屁はでるわな。そんだけ食えば。
京子 : は~今日は何作ってやっかな?
解説(しおり)
育ち盛りのこどもを持つ40代後半の主婦達の会話です。畑でできたかぼちゃ(とーなす)の出来をひとしきり誉められたあと、このかぼちゃばかりが食卓に出るので息子が嫌がっている話をしていた京子さん。
お腹が減っていなければ食べないし 、おならばかりでるのでかぼちゃは不評のようです。
でも美味しいですよね~私も京子さんからいくつか頂いて食べましたよ。
ツッコミ
かぼちゃって、食べると屁につながるのでしょうか???
(3) 悪ガキにやられた!
隣のおばちゃん : おらげの隣のおどごっこよ、まーずまずまずきかなくてやんなっちゃうよ。
きよみ : なんだいおばちゃんなんかやられたんけ?
隣のおばちゃん : おらげの柿よ、渋柿だっつーのに木に登ってみーんな道にぶっつけてんだずや。せ~っかく干し柿にすっぺと思ってたのによ!
きよみ : ひで~ねそれは。隣に申し込んで行ったらいいわ!
解説(しおり)
隣のおばちゃんは、普段は余り愚痴を言わない方ですが今回は怒っていました。
楽しみにしていた柿を隣のきかん坊に全滅させられてしまったんですね。まーずとは(とても、とかすごく)などという意でまーずまずまずと強調して使うケースが多く見られます。申し込むは苦情を言いに行くことです。
ツッコミ
観覧車かと思いましたが、柿の木だった模様!
(4) ある親戚のおばさんの驚き
栄子さん : あれ、みーちゃんけ?で、こんないっかくなったの?お父さん見てみ!!
みーちゃんだとよ~。ねんねだったのにね。何年生になったの?
みーちゃん : 5年生です。
栄子さん : で~!お母さんおっこされっちゃーわな!
な~に食えばそんなにいっかくなんの?
みーちゃんの母トミ子 : 姉さん、勉強しねーで、ぽやーっとしてっからだよ。このまんまだと大女になっから家の手伝いぐれーしろよっていっつもゆってんだよ。
栄子さん : 今の子はみんなスラ~ンとして羨ましいわ。
(5) 年齢疑惑
みーちゃん : ママ~飲み会でみーちゃんの隣に座った人は何歳なの?
ママ : ママと同じだから40歳だよ。なんで?
みーちゃん : だってママの方がおばさんに見える。あの人はおねえさんって感じだよ。
ママ : しょーがあんめ!あんたやあんちゃんが心配いっぱいかけっからだよ。しかもとーちゃんは、あんまし口きかねし。
ママだってゆったりと構えて金掛ければ若返るんだ!
は~もう今日はご飯つくりたくね!
解説(しおり)
同窓会の集まりに娘を連れて行ったトミ子さん。娘が自分の母親とよその人を見比べていました。
次の日、隣にいた方の年を聞いたのでした。その方は独身で大手企業のキャリア組みの方でした。しょうがないでしょを栃木風に言うとしょーがあんめになります。 みーちゃんママの琴線に触れてしまったわけですね~。
ツッコミ
現役のキャリア組なら、負けても致し方ありません…
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