栃木弁会話
さて、栃木弁会話第26弾をおとどけします。
栃木県北部地方で編集者が実際耳にした会話を脚色なしに載せていますよ。
作成:しおり/ツッコミ:山嵐…のまいぷれコンビでお届けします。
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(1) ある工場での会話
パートさん : このテープカッター調子わりいね~!
これさえちゃーんと動けばもっとはがいくんだげっとなー。
主任さん : すいませんね~。直してもらって、中につっかえぼうしてんだげど、すぐおっかげっちゃーんですよ。
パートさん : あたらしいの買ってもらわなくっちゃだめだわな、はー。
主任さん : そうだね~。したらもっとはがいぐもんね。
パートさん : だよ!
解説(しおり)
自動的に大きさに合わせてカットしてくれるテープカッターの調子が悪く2~3枚ごとに暴走を始めていました。パートのおばちゃんがまだ若い主任さんに訴えていました。
『もっとはがいく』とは、もっとさくさくと進行することかな。うまい具合にどんどん回転するという意味。
したらは、そうしたらという意。
ツッコミ
2~3枚ごとに暴走…それでいて急かされたりしたら、たしかに頭にきますね!
(2) あるバスケットの試合で
コーチ : とっちぇー!とっちぇー!とっちぇーよ!!
選手 : …
コーチ : ディヘンス!ディヘンス!そごじゃねーべ!よーぐボール見ろよ!!
選手 : …
コーチ : リバンド!リバンド!リバンド!とっちぇーよ!!
選手 : …
(3) ご近所さんとの会話
来訪者 : あんたげ昨日留守だったげ?
家の方 : あ、うん。留守ってほどじゃねーきっと、畑さ行ってたんだよ。
来訪者 : そ~け!何回じなっても誰もうんともすんともいわねがら。
家の方 : あれ~、こんにゃぐおいてってくれたのおばちゃんだったげ~?
来訪者 : そだよ。い~ぱいつくったがら。よばれとごれ。
解説(しおり)
留守というわけではないですが、何回じなってもは、大声で呼んでもの意。
農村部では、留守でも物は軒先に置いて来ちゃいます。
宅急便でも平気で置いて行きます。こんにゃぐはコンニャクのこと。
ツッコミ
手作りコンニャク!宅急便は置いていっちゃマズいような…
(4) 店員さんとの会話
お客 : これいーんじゃないのたっぷりしてて…
店員 : いーでしょ!これだったら楽だし、ちょっとしたお出かけにもいーよね。
お客 : そーだわな!この柄もしゃれてんじゃないの。洗ってちじまねがな?
店員 : だいじですよ!家の商品はなんつったって物がいいですから。
長持ちしますよ。
お客 : そーげ。たっぷりしてっからいいわな、なんつったて。ほんじゃもらーがら。
店員 : ありがとうございますぅ。
解説
60過ぎのおばちゃんが洋品店で買い物をしています。
絶対条件は、たっぷりしていて長持ちと言うことが判明。ゆったりとして楽なものということです。
しかも部屋着としてではなく近場にもオシャレ着として使えるものが好まれるようです。
ツッコミ
服のデザインが恐ろしいことになってます。
やはり、ボディラインはあまり見せたくないというオンナゴコロ…
(5) ある雪の日に…
山本 : もしもし…あ、山本だげっと…じごしっちった!
井田 : え、またげ!?そんで怪我は?なんにぶっつがったの?
山本 : 怪我はねーげっと、中央分離帯にのりあげっちって、車うごがね。
タイヤも外れちまったし。
あれ、山田工業の入口んとこ雪凍っててよ、ツルンってすべっちってよ。
井田 : しゃーねな!今がら助けにいぐがらあんた警察に電話しとぎな。
山本 : わがった。
解説
山本さんと井田さんは会社の同僚。社用でお得意さんに行く途中に事故を起こしました。
山本さんはついこの間も軽い事故をしたばかり。この辺は雪の降った次の日、アイスバーンでスリップ事故が多いんです。でも対向車なくてよかったですよね。
ツッコミ
冬場は道路が凍りやすい栃木県北。朝は車自体、凍りかけてます。
スピードの出しすぎには注意してください。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。